英会話スクールと学校英語

海外旅行に一人で行くには困らない程度の英語力あるのですが、映画は字幕がないと半分以上理解できません。英字新聞は大体の内容を理解できるのに、ペーパーバックの小説はなかなか難しいと感じています。中学生の時から大学卒業まで英語を勉強してきたのに、日本の学校教育で習う英語には、普通の生活の中で家族や友人、隣人たちと使うような日常会話に必要な語彙が少ないものなのだとつくづく実感します。最近、海外の動画を見る機会が増えて(はまってしまったと言っても良いのですが)からは特に。

そんな時、数年前に英会話スクールのカウンセリングを受けたことを思い出します。たまたま通勤で使っていた駅で勧誘を受け、テレビCMでも見たことのあるスクールだったので、時間もあることだしカウンセリングだけなら良いかな、と思い、そのスクールのカウンセラーの方と面談をしました。スクールではパソコンを使った簡単な英語力のチェックを受け、ネイティブの英語講師の方とも面談を行った後でのカウンセリングでした。それまで英会話を習おうと思ったことは一度もなかったので、英会話スクールに通うとどのくらい上達するのかを考えたこともありませんでした。ただ、CMを見た印象では日常会話を完璧にマスターできるくらいになるのではと思っていました。

ところが、そのカウンセラーの方に最初に言われたことは、「あなたの英語力から考えると、英会話スクールではそれ以上劇的に上達するということは難しいと思います。英語は使わないと忘れてしまいますから、忘れないため、英語力を維持するためという目的で通うというのはどうでしょう」ということでした。数年前のことなので、細かくは覚えていませんが、こういった内容のことであったことは事実です。カウンセラーの方は、私が英語で面談をした講師の先生の言うことを理解し、自分の伝えたいことも伝えられていたからだと言うのです。そして、これ以上の上達には海外留学が一番だと言うのです。

 

面談をした講師の先生は海外ドラマなどで聞く英語よりずっとゆっくり、しかも分かりやすい言い方をしていましたし、こちらの言いたいことをうまく汲み取って、何度も聞き返してくれたりしたので、私の言いたいことも伝わったのだと思います。今思えば、講師の方は日本人や日本人の英語のパターンに慣れているわけですから、当然のことなのですが。それに、日常会話をマスターするために海外留学なんて考えられません。そして同じく当然のことながら、その英会話スクールには通いませんでしたが、とてもがっかりしたことを今でも覚えています。

実用的でないと言われる英語教育を受けてきて、実際、自分でも使えないと感じているにもかかわらず、英会話スクールでは十分な評価を受けたという、なんともしっくり来ない体験だったのですが、日本で大学まで英語教育を受けた人たちの多くは、英会話スクールで私と同じような経験をするのでしょうね。